○シンスプリントとは
シンスプリントはランニングや色々なスポーツで好発し、下腿内側部の痛みのことを言い、最近ではMedial Tibial Stress Syndrome(MTSS)と言われるようにもなってきました。日本語表記で表すと脛骨過労性骨膜炎とい言います。好発年齢は12~16才に多く、高校生や大学生にも多い疾患です。
○症状と痛みの特徴
主な症状は下腿内側の圧痛、運動時痛、腫脹。特徴は運動開始時に痛みが出て運動継続していると痛みが弱まり、そこから更に走り続けると足をついてる間はずっと痛くなります。安静時に下腿内側痛が軽減するのも大きな特徴です。
○シンスプリントを引き起こす原因
・スポーツの練習量の多さ、硬い地面での練習、ふくらはぎの筋群(ヒラメ筋など)の柔軟性の低下
・足部の過回内(土踏まずがつぶれた状態)
・足部の疲労による衝撃吸収機能の低下
○シンスプリントの治療、対処法
まずは患部の痛みを和らげる目的で練習量の軽減もしくは安静にすることや練習後のアイシングを施します。痛み止の薬や湿布での対処療法。治療としてはインソールや股関節周囲・下腿・足趾のストレッチ、体幹や臀部等の筋力強化。足趾のトレーニング(グーチョキパーやタオルギャザー)などが挙げられます。運動量を減らして心肺機能を落とさない為にエルゴメーターや低酸素室で疼痛自制内でのトレーニング、最近のトレンドでは体外衝撃波も有効です。
○まとめ
シンスプリントはすぐそばに脛(すね)の骨があるので、筋肉の痛みなのか骨の痛みなのかを間違いやすいので気をつけましょう。更に、痛めやすい人の共通点として運動前後の体操やストレッチ、ランニング以外の下半身トレーニングを疎かにしている事が挙げられ、シンスプリントを発症する傾向が強いです。みなさん、面倒がらずにコツコツとセルフケアを続けていきましょう。 それが今後も運動を続けていくためのポイントです。
参考文献
・ZAMST
https://www.zamst.jp/tetsujin/thigh_calf_shin/shinsplint/
・北海道整形外科記念病院
http://www.hokkaido-seikei-kinen.jp/sports/shinsplint.html
・MSDマニュアル
・都立大AR-Ex